呪われた戊辰戦争本無料ダウンロード

呪われた戊辰戦争

によって 星亮一


3.8 5つ星のうち(2人の読者)

呪われた戊辰戦争本無料ダウンロード - なぜ150年たっても敗者の魂は浮かばれないのか2018年は戊辰戦争から150年の節目の年。薩長を中心とした新政府軍の前に、負けるべくして負けた会津。そんな会津には150年たった今でも、長州に対する恨みが深く残っている。薩長土肥側の資料・文献と会津・奥羽越列藩同盟側の証言資料から、戊辰戦争が生んだ対立と悲劇を今日的な問題として書き下ろす。

呪われた戊辰戦争の詳細

本のタイトル : 呪われた戊辰戦争
作者 : 星亮一
カテゴリ : Kindleストア
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以下は、呪われた戊辰戦争に関する最も有用なレビューの一部です。 この本を購入する/読むことを決定する前にこれを検討することができます。
明治維新には謎が多いことは最近よく語られるところです。坂本龍馬はあの活動費用や商売の資本をどこから得ていたのか、徳川慶喜はなぜ鳥羽伏見の戦いのさなかに敵前逃亡したのか、西郷・勝による江戸の無血開城などといいますが、そもそも彼らにそんな権限はあったのか。数えればきりがありませんが、その中でも大きな謎が戊辰戦争なんですね。そもそも戦争の仕方がそれまでの日本の戦争の仕方と全然違う。たしかに織田信長の比叡山焼き討ちとか島原の乱の鎮圧とか相当乱暴な戦はいくつかありました。しかし、ああいった女子供まで巻き込んだ徹底的な殲滅戦、しかも戦死者の埋葬も許さないという残虐性。全くそれまでに例のない戦いだったのです。日本の戦というのは、相手が降参して大将以下何人かが切腹するなりして相手に敗戦の証をみせれば、それ以下の部下たちを皆殺しにしようなどという戦闘は行われたことがありませんでしたし、ましてや戦死者の埋葬も許さないなどいうのは過去に全く例の見られない残虐かつ野蛮な戦いでした。実際本書にも書かれていますが長州や薩摩の兵隊たちにも戸惑ったものが少なくなかったようです。このあたりの様子は浅田次郎の小説などにも出て来ますね。東北から敗残兵たちが逃げて来ます。いわゆる官軍に付いた各藩はあちこちに検問所を設けているのですが、明らかに問題と思われるようなものを除くと、適当な藩名と役職を名乗ると「もうよい」といって通してやってしまう。これが従来の日本の戦争のやり方だったはずなんです。当時「官軍」と称した一部のひとたちに気が狂ったとしか考えられない行動がみられたのです。しかもご丁寧に会津藩の斗南流藩まで行われます。これは一体なんだったのか?一連の明治維新は明治10年の西南戦争をもって一応終結するのですが、結局幕末~維新にかけての一連のできごとは総括されることはなく、(これが大事なところですが)我が国に健全な「国民国家」が作られることもありませんでした。多くの歴史学者たちが、この明治維新のやり方・あり方がその後の大東亜戦争へとつながって行ったと考えているのですが、その辺のところをきちんと俯瞰した史書はまだ書かれたことがありません。とにかく、わたしたちは150年前に、「戊辰戦争」という歴史的にみても異常な戦いが行われたのだということを忘れないことが大切です。本書は決してまとまりのよい本とはいえませんが、異常な戦いであった戊辰戦争を忘れない、と言う意味では充分に意味のある本だと思います。いつか我が国の近代史について俯瞰的な優れた史書がかかれることを強く希望していますが、150年たってもまだ難しいんです。今平成が次の時代に移ろうとしているとき、新しい世代に期待するものです。

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